(C)Universal Pictures
エクス・マキナ見ました。
精巧に作られたアンドロイドの完成度をテストするお話です。美しい映像、控えめなBGM、近未来な雰囲気、限られた空間・・・なんとなく「月にとらわれた男」の空気感に似ています(あくまで空気感だけ)。
この作品を見て、以前誰かが「人工知能は人間にとって脅威になるか?」というインタビューに対して「全然驚異ではありません。だって、人工知能が究極的に完成したら、ただそれは賢い人間が一人増えただけのこと」と言っていたことを思い出しました。この作品は見ている人に、終始「このアンドロイドに”感情”があるか?」という疑問を投げかけてきます。私にはその答えはわかりませんでしたが、少なくとも”欲求”があることはわかりました。
今後現実世界でもそう遠く無い未来に高性能な人工知能が開発されると思います。それが”感情”を持たずに”欲求”だけを持ってしまったとしたら、それはちょっと怖い未来かもしれません。
顔だけが人間で体は人工物というアンドロイドの映像は、視覚効果賞を取っただけあって非常に美しいです。ある意味同じデザインの(マスクを外した状態の)ロボコップと比べると、映像の進化を感じます。テーマや展開、そして結末は非常にシンプルで、そして納得感があるものでした。SFというジャンルでは結構オススメかも。
ちなみに本作品はR15ですが、直接的なエロティックな表現もグロい表現も皆無です。おそらく”あれ”が写ってしまっているからR15になってしまっただけなのだと思います。